[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ソファセットに腰を下ろし、書面を眺めていた海馬が目を上げる。
大きめのパジャマを身に付け、バスタオルを肩にかけたままこちらに歩いて来る獏良を見遣った。
海馬邸には、いつの間にか使用者の定まった客室がある。
温められた室内に入ってようやく、獏良の躯も冷えを認識したらしい。細かな震えを触れあった肩に感じ、海馬は僅かに足を速めて廊下を進み、見なれた客室の扉を開いた。
壁際に取り付けられた釦を押して部屋の灯りを点け、空調を入れると、獏良を担いだまま真っ直ぐに備え付けのバスルームに向かう。
洗面所を抜け、乾いたバスルームに踏み込んで、備え付けられた猫足のバスタブ前で止まる。ようやく荷物を肩から下ろした。
キーを叩く軽やかな音が止むと、夜とはいえ執務室には不思議な程の静寂が訪れる。
重厚なデスクに乗せた最新式PCの電源を落とし、海馬はようやく深い息を吐いた。
目を上げて卓上の時計を確認すれば、日が変わるまであと一時間かからない頃合だ。
ここのところ続いていた仕事上の厄介な問題にも、何とかケリがつけられそうで、思わずと肩から力が抜ける。
穏やかに瞼を下ろしながら革張りのチェアに深く身体を預けた時、何処からか微かに硬質の音色が耳に届いた。
いまはTEXTの方にログをあげているので、過去の拍手御礼文も読めます。
設定としまして、
・いちおう、遊城覇王。有数の資産家だけど歴史が浅い。洋風な豪邸。
覇王さま本人は凄腕ハッカーでややヒキコモリ(酷)
・万丈目準。旧家と呼ばれる芸事の家柄。最近ちょっと資金難。
兄2人の末娘なのに、女の子らしい格好をしたことがなかった。
万丈目さんは超機械オンチ。
いわゆる政略結婚前提な2人ですが、ただのばかっぷるです←
バカっぷるのまま、ヒキコモリ覇王さまが婚約者のお披露目をしにパーティへ出かけたようです。
そんなネタです。
たぶん激甘になる予定なのでご注意ください(笑)
++++ ++++ ++++
「…ん?」
「どうした」
「まだ何か入ってるっぽい…」
白い袋を持っていた獏良が、ごそごそと身動きをした。
さっきまでは確かにぺちゃんこだった袋が、いまは確かな膨らみを持っている。
「しまったなぁ、もしかして届け忘れかな」
「困るだろう、それは」
まったく困っていない声で言葉を交わすと、獏良が諦めたように袋の口をゆっくりと開いた。
Merry Christmas!