SS未満のネタ。オチなし。
CP無節操ですが基本十万は変わらず(笑)
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拍手にて展開していた、現パロ設定覇準のクリスマスバージョンです。
いまはTEXTの方にログをあげているので、過去の拍手御礼文も読めます。
設定としまして、
・いちおう、遊城覇王。有数の資産家だけど歴史が浅い。洋風な豪邸。
覇王さま本人は凄腕ハッカーでややヒキコモリ(酷)
・万丈目準。旧家と呼ばれる芸事の家柄。最近ちょっと資金難。
兄2人の末娘なのに、女の子らしい格好をしたことがなかった。
万丈目さんは超機械オンチ。
いまはTEXTの方にログをあげているので、過去の拍手御礼文も読めます。
設定としまして、
・いちおう、遊城覇王。有数の資産家だけど歴史が浅い。洋風な豪邸。
覇王さま本人は凄腕ハッカーでややヒキコモリ(酷)
・万丈目準。旧家と呼ばれる芸事の家柄。最近ちょっと資金難。
兄2人の末娘なのに、女の子らしい格好をしたことがなかった。
万丈目さんは超機械オンチ。
いわゆる政略結婚前提な2人ですが、ただのばかっぷるです←
バカっぷるのまま、ヒキコモリ覇王さまが婚約者のお披露目をしにパーティへ出かけたようです。
そんなネタです。
たぶん激甘になる予定なのでご注意ください(笑)
遊城覇王の名は、社交界では有名である。
だが、彼と面識のある人間はひどく限られている。
それは、覇王が人嫌いであるとか、無能な人間に興味がないからであるとか、まことしやかに様々な噂が流されているが、万丈目が思うのはひとつだった。
(結局は面倒くさいからだな…)
実際こうして夜会に出かけてみれば、僅かでも覇王と繋がりを持とうと押し寄せてくる者は引きを切らない。
フォーマルな装いに身を包んだ覇王は、表面上は穏やかに人々をあしらっているが、慣れた万丈目から見れば不機嫌なのは明らかだった。
隣で愛想笑いを浮かべているだけでも気が滅入るのだから、覇王が社交界を忌避する気持ちも分からないではない。
「…疲れたか?」
「……お前ほどじゃない」
やがて、やっと人が切れた合間に小声で尋ねてきた覇王は、万丈目の言葉に緩く首を傾げた。
「俺は疲れてはいない」
「そうか?
じゃあ何で機嫌が悪いんだ」
「別にそんなことはない」
自然な所作で万丈目をエスコートした覇王が、壁際に設えられた休憩用のソファに彼女を座らせる。
通りかかったボーイから、ノンアルコールのドリンクを受け取ると、万丈目に差し出した。
それを出来るだけ優雅に受け取ってみせれば、視線を合わせて二人は小さく笑う。
「まるで淑女だな」
「どれだけ『アレ』にしごかれたと思っているんだ。
ヘマをしたら、すぐさまこのホールに現れそうで気が抜けん」
苦々しい表情でグラスに口をつける万丈目を、覇王は面白そうに眺める。
ここ半月の行儀作法見習いという名の苦行、もしくは修行を思い出したのか、遠い目になりながら万丈目は軽く震えた。
使用人というにはいささか精悍に過ぎる男の姿が脳裏をよぎる。
あの傲岸不遜な執事とやらは、万丈目のことなど大事な大事な主にまとわりつく羽虫程度にしか思っていない。
それが何を転機としたものか、いつからか子猫か子犬にまで格上げされたらしい。
「躾けてやるから覚えろ」の一言で課せられたメニューは、思い出すのも億劫なほどに苛烈だった。
もともと万丈目は旧家と呼ばれる家の出で、基本的な立ち居振る舞いに問題はない。
本人はなぜか粗野に振舞おうとしているようだが、彼女の所作はむしろ優雅であるとさえ言える。
それにあえて上流のマナーを叩き込んだのは、覇王付執事の意趣返しであると同時に、周囲にどんな小さな隙も与えないようにという親心だった。
万丈目はそれを知らないし、おそらく知るとしても、かなり先のことになるだろう。
眸を細めて覇王が万丈目を見つめる。
その小さな表情の変化に覇王の笑みを認めた万丈目も、頬を緩めた。
万丈目が纏うドレスは深い青で、彼女の白い肌を際立たせている。
襟元が大きく開いたデザインは華奢な首と肩を強調しているが、いまは薄手のショールがかかっていた。
薄くしなやかな身体のラインに沿ったドレスは、ウエストの少し下からオーガンジーの柔らかな素材に変わり、幾重にも重なったスカートはアシンメトリーに広がって揺れる。
おしとやかに膝を揃えた脚は、普段隠しておくのがもったいないほどだ。
どこに出しても恥ずかしくないどころか、誰にだって自慢したいほどの令嬢だと覇王は思う。
惚れた欲目、と家内でひそかに揶揄されるほど、覇王は万丈目を気に入っていた。
だからこそ、くだらない噂を一蹴するためにも、彼女を連れて嫌いな夜会にまで出かけてきたのだ。
だが、その判断は果たして正しかったか。
万丈目に気づかれないように、覇王は辺りの気配を探った。
壁際で談笑する二人に投げかけられる視線の数は多い。
そのうちのいくつが、万丈目を注視するものか。
彼女はかたくなに己の魅力というものを認めようとしないが、欲目を差し引いても万丈目は美しいと覇王は思っている。
普段の滅多に肌を出すこともなく凛としてある姿も好ましいが、こうして着飾らせてみれば簡単に男の視線を奪う。
密やかに息を吐いて、この夜会から早々に退去すべきか覇王は本気で考えた。
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覇王様の執事はマリシャス・デビル(擬人化)です。
おっかねぇイケメンです←
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